ペルソナ5ザロイヤル 怪盗団と○○と明智（ネタバレ）

三学期・ラスダンネタバレ

 丸喜のやっていることは、規模のでかい怪盗団でしかない。だから怪盗団は、世界のためだの正義のためだので丸喜を倒すことはできない。歪めた数も丸喜の方が多いけど、救えたはずの数だって比べ物にならないくらい丸喜の方が多い。怪盗団は、大義で丸喜を否定することは出来ない。だから明智が必要になる。

明智の行動理念は、利己主義が徹底している。世界がどうとか悪をなくすとかその方が皆幸せとか、そんなことは関係ないんですよ。主人公への説得も、一貫して「僕は」嫌だ、「僕は」自分の事は自分で決める、「僕は」そんなのはごめんだ。

力を持つものが力を振るうのなんて、利己的でいいのかもしれない。というか、そうならざるをえない。怪盗団だって、結局のところ、力の覚醒は自分たちが助かるため、自分たちが理不尽から逃げるためだった。作中で言ってるのが明智だからあんま深く考えられてないけど、私刑なのはその通り。逃れるための手段としてとらえると、糾弾する気にはなれないってだけで、純粋な正義かって問われると、違う。だからこそ怪盗団なわけだし。でも、力を得たらその使い方が利己的になるのは仕方がない部分も大きい。

丸喜に関して、明智はずっと、「僕は」そんな世界は認めない、「僕は」そんな世界は望んでいない、それで、「君は」どうなんだ？という聞き方をする。丸喜が都合よく歪めた事象に対して、気味が悪いと毒を吐く。それで救われた人がいたとしても、そんなことは明智の感じ方に関係はない。そういう反応を見るに、明智が怪盗団を非難してたのは、テレビ用ってだけではなかったんだな～と思う。嘘には真実を混ぜたほうがいいって言うしね。

一方で、自分を傷つけてきた大人たちを見返してやりたい、仕返ししてやりたいという根底の意思には、怪盗団と通ずるところもあり、特に主人公とは、共感するところもあり…。力を得てなんだってやってやれると思った時に、正義側に酔っちゃったのが怪盗団で、復讐心に酔っちゃったのが明智で、どちらにしても制御できてないのは同じなのかなって。特に祐介が顕著なんだけど、俺もお前たちと出会えていなかったらああ（明智のように）なっていたかもしれない…って言うんだよね。改心させることで、自力での反省や更生の機会は奪っているしね。「仕返し」としてはありかなって思うんだけど、「世直し」としてターゲットを探すっていうのは、行き過ぎてた。というか、丸喜とやってること変わらん。

まあ、そんなこんなで、だから三学期には明智が必要だったんだな～と思ったという話